飲食店の海外出店に対する意識調査を実施。出店希望エリアの1位はシンガポール。また、人材に関する懸念が浮き彫りに
飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証一部:3963)は、飲食店.COM会員を対象に、飲食店の海外出店に対する意識調査を実施いたしました。
<本調査について>
■調査概要
調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:154名
調査期間: 2017年11月6日~2017年11月9日
調査方法:インターネット調査
■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち61.7%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は62.3%(首都圏の飲食店の割合は75.9%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。
<調査結果について>
■5割近くの飲食店が、海外出店に前向き
まず海外出店の検討状況について聞いたところ、「具体的に出店を検討している(6.5%)」「チャンスがあれば出店を検討したい(42.9%)」「出店は考えていない(50.6%)」という結果になりました。
■出店希望エリアの1位はシンガポール
次に、「具体的に出店を検討している」または「チャンスがあれば出店を検討したい」を選択した回答者に対し、出店を検討している地域を聞いたところ(複数回答可)、最も回答数が多かったのは「シンガポール(29名)」でした。次いで「タイ(21名)」「ハワイ(21名)」「ヨーロッパ(20名)」「台湾(19名)」「ベトナム(16名)」「中国(15名)」「香港(11名)」「マレーシア(9名)」「インドネシア(8名)」「北米(8名)」「カンボジア(8名)」「フィリピン(7名)」「韓国(5名)」「ミャンマー(3名)」という結果になりました。
また、その地域で出店を検討している理由を自由記述式で聞いたところ、以下のような回答が得られました。
<出店希望地域:タイ、ベトナム>
・特にベトナムは全人口の平均年齢が30代なので戦後の日本のように活気があります。同時にこれから物の提供が重要になると共に国民の所得が上がるのが予想される為、早めに根を下ろしたい考えです。(大阪府/ラーメン)
<出店希望地域:シンガポール、ハワイ>
・シンガポールは富裕層が多いイメージがあり、単価が多少高額になっても大丈夫そうだから。ハワイについては、当店に来店された北米系の複数のお客様から、好評をいただいた商品があり、その商品を中心に出店するならまずアメリカが望ましいと考えたため。しかし距離的な面で(マネジメント等を考慮すると)北米は現状困難であると感じるためハワイの方がまだ良いと思われる。またハワイは日系人も多く、日本語もある程度通用すると考えられるため。シンガポール、ハワイともに海外の中では比較的治安が良いというイメージもあるため。(東京都/和食)
<出店希望地域:タイ、シンガポール>
・タイ… ビジネスパートナーを見つけやすい/人件費が安く日本人をリスペクトしている/外食、内食が圧倒的に多い。シンガポール…欧米人が多く、食のリテラシーが高い(東京都/フランス料理)
<出店希望地域:シンガポール>
・経済状況がいい、地政学的リスクが低い。(東京都/鉄板焼き・お好み焼き)
<出店希望地域:ベトナム>
・人口ボーナス期を迎えている所であり、且つフランス領であったのでフランス料理や菓子の文化がある。また、注目している都市がある。(神奈川県/フランス料理)
■最も強く認識されている課題は「現地でのスタッフ雇用、教育」
また、海外出店を考えた時に大きな課題となりそうなものを聞いたところ(3つまで回答可)、最も回答数が多かったのは「現地でのスタッフ雇用、教育(105名)」、次いで「マネジメントできる人材の不足(82名)」、「現地の取引業者探し(78名)」が続き、人材周りの課題に対する懸念の大きさが浮き彫りとなる結果になりました。
■調査結果の引用時のお願い
本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願い申し上げます。
・クレジットに、「飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」( https://www.inshokuten.com/research/company/ )へのリンク付与をお願いいたします。